初めまして、こんにちは。今回のdiaryを担当いたします山田です。
段々と春が近づいてきましたが、まだまだ寒い日が続きますね。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
そんなまだまだ寒い日が続く3月には春の穏やかさも感じつつ体も温まるようなボタニカルをご用意いたしました。
3月のリミテッドジンのキーボタニカルは「春ウコン」です。
ショウガ科クルクマ属の多年草で、別名「姜黄(キョウオウ)」とも呼ばれます。
春になると可憐な桃色の花を咲かせる植物で、今回はその根をジンに使用しました。
ウコンというとカレーをイメージされる方も多いと思います。
実際私はカレーのイメージが強く、スパイシーなものを想像していました。
ですが実は、カレーのスパイスや栄養ドリンクとしても認知度の高いものは、秋に花を咲かせる「秋ウコン(ターメリック)」で、春ウコンはワイルドターメリックと呼ばれており、ミネラルや精油成分が豊富で切ると爽やかな香りが広がるものとなります。
…後で詳しく書きますが仕込みの段階でイメージしていた香りとは違い驚きました。
今回使用した春ウコンは、山崎一一(かずいち)さんの息子さんである山崎勢一さんが作られたものと、一一さんのお弟子さんが経営されている『合同会社一一』のものを半々で使用しています。
私はウコン畑にうかがったことはないので、いつかうかがって実際に栽培している様子を見学し、お話をお聞きしたいです。
春ウコンが届いたのは11月下旬ごろでした。
春ウコンというから春に栽培するんだろうな^^と勝手に思っていたのですがそうではなく春に花を咲かせるから春ウコンと呼ぶのだそうです。
…ほんと知らないことばかりで学びの連続です。
届いてからはそのままにしておくのではなく土を落とし綺麗にし、包丁でカットし保存しました。
カットした春ウコンは真黄色でとても綺麗でした。そして香りがとてもよく驚きました。
これまた勝手な想像で独特の香りやそれかカレーのようなスパイス香だと思っていましたが、どちらかというショウガっぽい親しみのある香りだと感じました。
カットしているだけで体がポカポカしてくるような感覚でした。
そして1月下旬ついに春ウコン単体での蒸留開始です。
ウコン単体で蒸留し、一番いいところだけをカットし、後からブレンドすることで春ウコンの良さがより引き立つように工夫しました。
一回の蒸留でとても沢山の春ウコンを入れているので、こんなに入れるのか!とここでも驚きました。春ウコン盛りだくさんです。
入れ終わり蒸留機をセットし、いざ蒸留開始です。
数時間経つと段々と液が出始めてきます。(ここまでが本当に長い・・)
味を見て切り替えます。
この時、あたりに少し春ウコンのいい香りがしてきたかのように思えました。
さて、皆様・・蒸留した春ウコンはどのような風味だと思われますか?
私は香りからしてショウガっぽいものを想像していました。が、しかし、これまた予想を裏切られることになったのです。
なんと卵をふんだんに使ったお菓子のかのような、カスタードクリームのようなほんのりと懐かしい風味がするのです。
昔ながらの焼き菓子のような落ち着く風味です。
ショウガっぽい根っこっぽさや少し土っぽさもありますが、カスタードが強いです。
本当にこれには驚きました。
多分今回の蒸留で一番印象に残ることになると思います。
そして段々とそこにショウガっぽさが強く加わるようになり、アルコール感が強くなったら切り替えに入ります。
今回はブレンドに使用しない部分もの春ウコン蒸留の蒸留液に使用しているので回数を重ねるごとに味わいが深くなり、そこも工夫しているポイントであり常に変化する蒸留の面白さだと感じています。
蒸留が終わり片付けに入ります。
機械を元に戻す前から春ウコンの香りがしていたのですが蒸留機の口が開かれると湯気と共にかなりの春ウコンの香りが込み上げてきました。
本当に香りだけでポカポカするような感覚になりました。
蒸留液も黄色く染まり、とても綺麗な色をしていました。
このような蒸留を繰り返し、ブレンドすることで今回のリミテッドエッディション03春ウコンが完成いたしました。
発売は3月15日(火)。
春ウコンの温かみのある爽やかさを感じ、暖かな春を今回のジンと共にお待ち頂けたらと思います。
今回のdiaryはこれでおしまいです。
長々と読みにくいものだったと思いますが、ここまで読んでくださりありがとうございました。
次回のdiary、誰が書くかはわかりませんが楽しみにお待ちいただけたらな、と思います。
ではまたいつか^^